アニッシュの記事 2014年04月

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ハンティー・マンシースク世界選手権予選

[2014.05.11]

 「カールセンとの再戦をアナンドがどのように戦うのかは僕にとって非常に興味あるところだ。が、とにかく今はこのインドの虎の勝利を祝福したい!」by Anish

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バイアスロンの一日選手となったアナンド © Official website

 3月11日から4月1日、ロシアのハンティー・マンシースク(シベリアの町)で世界選手権の予選が行われました。優勝したのはアロニアン、クラムニックではなく、先の世界選手権でカールセンにあっさりと敗れ去った前世界チャンピオンのアナンド(インド)だったのです。

 アニッシュ・ギリはアナンドに呼ばれてスパーリング・パートナーを秘密裏につとめたことがあります。アナンドの元同僚として、アニッシュがこの世界選手権予選を振り返ります。

 アニッシュ、2014年世界選手権予選について語る

 僕はといえばチェスのトレーニングや棋譜の鑑賞で引きこもっている時期だったのだが、僕の偉大な仲間たちは先月(3月11日~4月1日)ロシアのハンティー・マンシースクに集まり、新世界チャンピオンのカールセンへの挑戦権を得ることに没頭していた。

 当初の優勝候補はアロニアンとクラムニックだったが、昨年と同様、二人ともが期待を裏切ってしまった。実際、始まったころのリーダー(暫定1位)はヴィッシー・アナンドだった。彼はアロニアンとのすばらしいエンドゲームをものにし、マメジャロフに対して黒番で圧倒的な勝利でリードをうばった。

 ゲーム解説:マメジャロフ - アナンド (解説は英語)

 アナンドが楽に気分よくしっかりとドローを重ねている間、彼のライバルたちは互いに互いを食いつぶしあっていた。 

 ゲーム解説:クラムニック - マメジャロフ (解説は英語)

 この一発が入った後、マメジャロフはさらに戦闘モードを保ち続け、信じられないようなゲームでレヴォン・アロニアンに勝っている。(このゲームは僕がニューインチェスで解説している)

 ひるがえってそのゲームが、アナンドに負けていながら+2で立ち直りつつあったアロニアンを止めることになった。

 すべてのライバルがくずれて行く中で、ヴィッシーだけはくずれず、トパロフとのゲームに勝って+3を実現した。

 ゲーム解説:アナンド - トパロフ (解説は英語)

 この後もヴィッシーは、自分のトラブルをさけ、ライバルのトラブルを利用するというような調子で指し続けたることができた。

 エキサイティングだったのは最終ラウンドの前だけだった。そのとき、カリャーキンとの対戦で、アナンドは序盤で考えられないミスを犯してしまったのだ。しかしながら、アナンドは非常に正確に受け続ける。そして、行き着いた先のエンドゲームは次の棋譜で鑑賞できる:

 ゲーム解説:カリャーキン - アナンド (解説は英語)

© Official website

 このゲームを(カリャーキンの無駄な努力のおかげで、特別なドラマが付け加わり、このゲームは実際より長く見えるだろうが、)最終的に拾ったことでアナンドはふたたび彼のキャリアのピークを迎えることになった。

 カールセンとの再戦をアナンドがどのように戦うのかは僕にとって非常に興味あるところだ。が、とにかく今はこのインドの虎の勝利を祝福したい!

 

 P.S.より詳しい記事が次の NewInChess に掲載されます。ぜひお読み下さい。(ちなみに再戦は9月に予定されています) 

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