アニッシュの記事 2013年9月

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FIDEグランプリ・パリ大会 (5)

[2013.09.30]

rd8

8ラウンドのアニッシュ・ギリ © Official Website

8ラウンド グリシュックに完敗

 このラウンド、一番の注目カードは、カルアーナ vs. ゲルファント。カルアーナにとって勝ことが薄くなった優勝の可能性を取り返すチャンスです。そして、グリシュック vs. アニッシュにもナイス・ファイトを期待!

 ・・・でしたが、アニッシュは勝つチャンスどころか、グリシュックに完敗でした。前のゲルファント戦ではドローをきらって黒番で勝ちにいったファイターのグリシュック。このラウンドは固く、すばらしいエンドゲームでしっかりと勝利をもぎ取っています。普段のアニッシュならそれほど苦にする相手ではないのですが・・・。

 ここまでだめだと開き治るしかありません。しかも、残る3戦は、白番でカルアーナ、黒番でイワンチュック、白番でナカムラなのです。これは順位、レーティングより、それら3人と戦えることを楽しむべきでしょう。

ヒカル・ナカムラが単独トップ、カルアーナもゲルファントを撃破!

 このラウンドは今大会において、大きなハイライトだったと言えるでしょう。ヒカル・ナカムラが黒番でイワンチュックを破り、単独トップに立ったからです。簡単に勝てる相手ではないのですが、「強い!」としか言えません。しかしかもトップのゲルファントを引きずりおろしたのは、前のラウンドを大ポカで負けたカルアーナでした!

プレパレーション

 カルアーナが勝った要因のひとつは、定跡の評価を一変させる新手 5. d4! です!

1. e4 c5 2.Nf3 Nc6 3.Bb5 e6 4.O-O Nge7 5.d4! (下図)

novel

8ラウンド カルアーナ vs. ゲルファント 5.d5!

以下、5... cxd4 6.Nxd4 Qb6 7.Nxc6 bxc6 8.Bd3 Ng6 9.c4!・・・

 カルアーナが勝った要因のひとつは、定跡の評価を一変させる新手 5. d4! です!

 この手はシシリアン・ロソリモ・ヴァリエーションで以前にも指されていました。しかし、カルアーナはまったく新しいアイディア(くわしく言えば 9.c4 から 10.Nc3 とセンターを確保するアイディア)を持ち込みました。(このゲームは 大会公式サイトのライブ で見れます。)

 チェスはそのときの盤上だけで戦われているのではありません。

 4ラウンドではバクロに対して黒番のゲルファントは、同じオープニングでドローを確保しています。そのときバクロは、5.Re1 としていました。ゲルファントが今回この変化を用意して大会に臨んできたとすれば、それに対して今までの研究から新しいアイディアを持ってきてぶつけるということが、有効な戦い方になることは容易に想像できるでしょう。

 これをプレパレーションといいます。しかし、実際にそれを成功させるのは簡単ではありません。このような観点からプロのゲームを鑑賞すると、アマチュアとは次元がちがうチェスの面白さを垣間見ることができると思うのですが、いかがでしょうか。

このままナカムラが優勝するのか

 上位順位は、1位ナカムラ5.5点、2位カルアーナ、ゲルファント5点、4位バクロです。このままナカムラが優勝するのか、それとも大逆転はあるのかというのが終盤の見どころでしょう。

 レスト・デイをはさんで、次は9ラウンドです。

FIDEグランプリ・パリ大会 (4)

[2013.09.28]

5ラウンド アニッシュ3敗目

paris

普通のGMでは勝てない参加者ばかり! ©Official website

クリックで大きくなります!

 アニッシュが3敗目。一体どうしたのでしょうか。

 しかもこのゲームは白番で、相手はこれまで悪くない戦績のバクロでした。 序盤は調子よく、いい感じで主導権を取っていただけに、どうして中盤から大きくくずれることになったのか分かりません。一体何が悪いのでしょう・・・。

 マイナス3で単独最下位、これまでの展開は非常に悪い状態ですが、まだやっと折り返し地点。何とかいつもの楽天的な気持ちで乗り切ってほしい。

 しかし、次は相性の悪いワン・ハオに黒番。アニッシュにとってがまんのラウンドでしょう。がんばれ!

6ラウンド 楽々ドローで連敗ストップ

 前のラウンドは優勢なところを自滅でしたから、このラウンドは連敗ストップが必須のところでした。しかも相手はアニッシュの「天敵」ワン・ハオの白番。大変心配されたところでしたが、ゲームが始まってみるとワン・ハオの選んだのは1ラウンドのゲルファントと同じ、落ち着いたスラブであり、自然に互角となりました。

 楽々ドローを取れたので、精神的にはいい方向になったと思いますし、正直ホッとしたことでしょう。次は(元フランス王者であり、友人でもある)フレシネに白番。どうにかして1勝を取りたいラウンドとなります。

カルアーナ、ゲルファントがリード

giri

7ラウンド・・・勝ちが欲しいアニッシュ・ギリ © Official website

 アニッシュの調子が悪く、トーナメント全体を振り返る余裕もありませんでしたが、リードしているのはゲルファント(イスラエル)と、6ラウンドでイワンチュックに勝ってにトップに追いついたカルアーナ(イタリア)の2人です。どちらも負けなしで2人に勝ってのプラス2です。プラス1で、すぐ後ろを追っているのがヒカル・ナカムラ。この3人が引っ張っています。

 一方、アニッシュの方は単独最下位ですが、実力から考えて、これで終わってはいけません。後半のがんばりに期待したいと思います。 

 アニッシュのゲームは公式サイトでも見れますが、下記リンクのビューワーで見れますし、PGNもダウンロードできます。

7ラウンド 初勝利はおあずけ

blunder

ぼう然とするカルアーナ(左)と勝ちを確信するナカムラ

 7ラウンドは、アニッシュが終始先手で攻めて、勝つチャンスを演出しました。しかし、相手のフレシネもポーンを捨ててポジションを改善し、正確な受けを見せました。またもドローで初勝利はおあずけとなりました。

 このラウンドはナカムラが受けをまちがえたカルアーナを瞬殺し、一時的にトップに出たことが大きな事件と言えるでしょう。ただ、ゲルファントも中盤でパニックを起こしたグリシュックに勝ってトップを取り返しています。ゲルファント5点、続いてナカムラ4.5点、カルアーナ4点の順。残すは4ラウンド、優勝争いはこの3人、いや上位2人にしぼられたようです。

 次のアニッシュの相手はゲルファントに敗れて元気のないグリシュックです。黒番ながらチャンスはゼロではないと言えるでしょう。がんばってほしいものです。

アニッシュの全棋譜

FIDEグランプリ・パリ大会 (3)

[2013.09.25]

3ラウンド どうはい上がるのかを見たい

anish

3ラウンドのアニッシュ © Official Website

 アニッシュは白番でトマシェフスキー(ロシア)と対戦しています。1つ負けて、マイナス1の逆境からアニッシュがどうはい上がるのかを見たい、それがファンの気持ちです。

 アニッシュのゲームは珍しく 1.e4 から始まり、ルイロペス・アンチマーシャルとなりました。が、白のイニシアティヴはすぐに消え、レペティションでドロー。残念ながらマイナス1を取り返すことはできませんでした。( アニッシュの棋譜 参照)

 このラウンドは、しかし、他のボードで大きな動きがありました。前のラウンドで勝ったフレシネにカルアーナが勝ち。イワンチュックが、ワン・ハオに勝ち。ヒカル・ナカムラが、バクロを強引にねじ伏せました。感想としては、この3人はただただ強い、それだけ!

 さらに、ゲルファントがドミンゲスに対し、クイーン vs. ルーク&ビショップの長い長いエンディングを勝ちきりました。

 最後は初級者が習うクイーン vs. ルークでクイーンが勝つ基本的なポジションまでになっていましたから、負けた方もリザインが相当悔しかったのかもしれません。これでゲルファントがまたプラス2で単独トップです。

4ラウンド とても残念なことにアニッシュの負け

friends

親友でありライバルのギリ(左)とカルアーナ © Official Website

 次のラウンドのアニッシュは、またもや黒番ですが、その長期戦で負けたドミンゲスが4ラウンドの相手であり、アニッシュのチャンスとみていいでしょう。

 チャンスと思っていた4ラウンドですが、相手のドミンゲスにしても勝率50%にもどすチャンスでもありました。結果はとても残念なことにアニッシュの負けでした。ペトロフではなく、リスクを怖れず勝ちに行ったのですが、ドミンゲスに主導権をしっかりにぎられたままルーク・エンディングに引きずり込まれてしまいました。

 ルイロペスのアルハンゲリスクという危険な定跡はおそらく用意したものだったと思うのですが、空振りに終わってしまいました。

 これでマイナス2は痛い。ただ、まだ前半戦すら終わっていません。前を向いて自分のチェスを指してほしいと思いますし、挽回は可能だと思います。がんばれアニッシュ!

5日目はレスト・デイ、お休みです!

FIDEグランプリ・パリ大会 (2)

[2013.09.23]

logo

 

1ラウンド 初戦を落として

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1ラウンド © Official Website

 FIDEグランプリ最終戦、パリ大会が始まりました。

 場所は「シャペル・ド・ラ・ヴィエデュー」という大聖堂内の特設会場です。

 アニッシュが世界トップクラスに挑戦するのが楽しみなのですが、早くもゲルファントに初戦を落としてしまいました。

 堅陣のスラブに行った黒番のアニッシュでしたが、クイーンサイドからの猛攻を受けてしまします。 エクスチェンジ・サクリファイスで受け切ったかに見えましたが、そこからじわじわと迫るゲルファントの正確なプレーに耐え切れまず、1ラウンドから負けとなりました。

 とても残念ですが、大会はまだまだ始まったばかり。アニッシュの楽天性に期待しましょう。挽回のチャンスはこれから10ラウンドもあるのですから。

 アニッシュの追体験をすることで、プロフェッショナル・プレーヤーの気分を味わってみませんか?

[2013.09.24]

2ラウンド 何としても欲しいドローを取った

 いつものようにアニッシュはくじ運が悪く、連続して黒番です。2ラウンドはポノマリオフに対し、堅い定跡のペトロフを使い、うまく互角にしました。黒番ならここはドローを取りに行く方針が正解でしょう。アニッシュが手を繰り返してドローにする意志を示しますが、ポノマリオフは手を変えます。しかし、その後も安全に50手でドローでした。

 ソフィア・ルールというものがあって、ドロー・オファーはアービター(審判)を通してしかできないことになっています。早目のドローはレペティションくらい。ドロー量産をさけるルールですが、それが本当に本当に機能しているのかと疑われるくらい、ここまでドローが多くなっています。

 1ラウンドはゲルファント vs. アニッシュのみ勝敗がつき、他はドロー。この2ラウンドも勝敗がついたのは1局のみ。グリシュックがフレシネに黒番で負けました。これは少しショックですが、このレベルの上位下位の差はわずかです。

 アニッシュは何としても欲しいドローを取ったことで0点でなくなりました。精神的にも落ち着いたことでしょう。次は白番なので、気合いを入れて臨んで欲しいところです。相手は先のグランプリで大活躍だったロシアの若手、トマシェフスキーです。

アニッシュのワールドカップ自戦記 (2)

[2013.09.22]

対リー・チャオ戦も日本語が完成

 

 上の図で白番。ナイトはどちらかのポーンを取ることになりますが、e4 でしょうか、b7 でしょうか?

 「勝負が半テンポの差で決まることに気がついて神経をつかうことにはなったが、その代わりに僕は勝ちを読みきっていた。」とアニッシュは解説しています。勝負は「半テンポの差」で決まりますが、それがいかに大きな大きな差なのかがわかります。確かに、勝ちを読みきっていなければ b7 ポーンは取れないものなのでしょう!

 対サレム戦につづき、対リー・チャオ戦も山田弘平による日本語訳が完成しました。ナイト対ビショップのエンドゲームという意味でも勉強になるゲームです。

 ぜひご覧ください!

アニッシュのワールドカップ自戦記

 これから、スパニッシュ・リーグのゲーム解説も日本語になります!(下記事参照)

アニッシュのスパニッシュ・リーグ自戦記

スパニッシュ・リーグ 2013 (2)

[2013.09.21]

アニッシュ本人のレポートと棋譜解説

優勝記念写真 前右端がアニッシュ ©Official website

 スペインで行われるチェスのチーム戦、その中でもスペイン語でDivision de Honor「栄光の闘技場」と呼ばれるリーグの戦いに、アニッシュ・ギリが昨年と同様に参加しました。早くもアニッシュ本人のレポートと棋譜解説が届いています。

 個人戦とちがい、多くの仲間と(そして恋人と!)いっしょに勝利を目指して生き生きとチェスをするアニッシュがそこにいました。

 直前のFIDEグランプリで3回戦敗退でしたが、本人も言っていたようにチェスの内容からいうと、むしろ上り調子です。切れ味するどい攻撃チェスは、このリーグ戦でも冴え渡り、強豪たちに世界のトップレベルの技を見せつけ、チームを優勝に導きました。

 アニッシュ自身のレポートはしばらく 英語版 ですが、ゲーム解説はできるだけ早く日本語でお届けしたいと思っています。(1局は日本語になりました!)ご期待ください。

<スパニッシュ・リーグの ゲーム解説ページ

©Official website

©Official website

FIDEグランプリ・パリ大会 (1)

[2013.09.20]

FIDEグランプリ・パリ大会 2013年

9月21日~10月5日 2013年

 アニッシュはパリで行われるFIDEグランプリ(世界選手権予選)、そのシリーズ最終回に出場します。

 これまでのアニッシュの成績では、世界選手権挑戦権を決める大会に出るチャンスはありません。しかし、 高校を卒業し、現在チェスだけに打ち込んでいるアニッシュが、世界トップクラスを相手にどのくらい戦えるのか、そこが注目すべきポイントです。 

 もうすぐ始まります。お楽しみに!

 

ビデオ付きライブ(公式サイト)

参加者 Name Country 国籍 Rating
バクロ,エチエンヌ   Bacrot, Etienne FRA フランス      2723
カルアーナ,ファビアーノ   Caruana, Fabiano ITA イタリア      2779
ドミンゲス・ペレス,レイニエ   Domínguez Pérez, Leinier CUB キューバ      2757
フレシネ,ローラン   Fressinet, Laurent FRA フランス      2708
ゲルファント,ボリス   Gelfand, Boris ISR イスラエル      2764
ギリ,アニッシュ   Giri, Anish NED オランダ      2737
グリシュック,アレクサンダー   Grischuk, Alexander RUS ロシア      2785
イワンチュック,ワシリー   Ivanchuk, Vassily UKR ウクライナ      2731
ナカムラ,ヒカル   Nakamura, Hikaru USA 合衆国      2772
ポノマリオフ,ルスラン   Ponomariov, Ruslan UKR ウクライナ      2756
トマシェフスキー,エフゲニー   Tomashevsky, Evgeny RUS ロシア      2703
ワン,ハオ   Wang, Hao CHN 中国      2736

平均レーティング2746、大会カテゴリー20

 

アニッシュの2011年タタ・スティール大会 ゲーム解説

[2013.09.16]

2011年タタ・スティールでのアニッシュ自戦記を再現

 下図の黒番、次の1手は?

lamigiri

game2011_01tata.html

anish

ゲーム分析 が棋譜解説の目次です。

 「僕のキングに指が触れた瞬間、僕は白のキングの b4 という抜け道を完全に見落としていることに気づいた。そのときの、全身から血の気が引くような僕の気持ちをご想像いただきたい。」というアニッシュの見落とし 51... Kd7?! が、相手の好手 52.Kb4! を呼び込みました。しかし、その次の1手でアニッシュはドローを確信します。

 これは2年半前、タタ・スティール(通称ヴァイカンゼー)大会でアニッシュの自戦記です。ゲームはラミ 対 アニッシュ。2年前に訳したものですが、古いビューワーを使用していてリンクが切れていたものを再現したものです。訳も一新しました。次は、ギリ 対 スメーツ、これも大変激しい興味深いゲームでした。

 下の図は、黒が34... Qc6 として、Qc6-g2 メイトをねらってきた場面。ここでアニッシュがみずから「美しいアイディア」と表現した白の次の1手、その妙手がおわかりでしょうか?

lamigiri

game2011_01tata.html

 再現してみて分かったのは、これらのゲームの面白さです。そして本物のチェスの面白さです。

 他にカールセンを黒番で撃破した衝撃の一局、世界チャンピオンのアナンドに勝ちそうになった試合も含まれています。珠玉のゲーム解説の数々・・・、ぜひご覧になってみてください。

 アニッシュのゲーム解説の目次は、「 ゲーム分析 」、上のページは ここ です。

スパニッシュ・リーグ 2013 (2)

[2013.09.14]

アニッシュの活躍

2013年 9月8日~14日

スパニッシュ・リーグ2013(スペイン・チェス・チーム選手権)

 

アニッシュの活躍でチームが優勝!

sestao

アニッシュ(右から2番目)のチームが唯一負けたソルベイ(左)との対戦。 © Official Website

アニッシュは左から二人目 © Official Website

 アニッシュ・ギリがセスタオ・ナチュルガス・エネルギアというチームの第2ボードとして、スペイン・チーム選手権に参加しました。アニッシュくらいランキングが高いとレーティングを上げるのは大変です。 しかし、今回は最終的に4.6点あげる活躍で、チームを優勝に導きました。アニッシュの活躍でチームが優勝です!

 たとえば、2ラウンドはアニッシュの勝ちによってぎりぎりチームの勝ちになっていますし、6,7ラウンドのアニッシュの勝ちがなかったら、タイブレークが上にならないので優勝はできませんでした。

 また、勝率も第2ボードでは2位の71.4%でした。それを考え合わせると、 結果からみれば納得いくものだったのではないでしょうか。

アニッシュの成績まとめ

対戦相手 ELO チーム 国籍 手番 得点 チーム得点
1 ナイディッチュ Naiditsch, Arkadij 2710 グロス ドイツ ドロー 4 vs 2 勝ち
2 スベトゥシキン Svetushkin, Dmitry 2614 マジック モルドバ 勝ち 3.5 vs 2.5 勝ち
3 アルマグロ Almagro Llamas, Pablo 2477 アヘドレス スペイン ドロー 5 vs 1 勝ち
4 ネギ Negi, Parimarjan 2662 ソルベイ インド ドロー 2 vs 4 負け
5 ヴァレーホ Vallejo Pons, Francisco 2706 エンラーカ スペイン ドロー 3 vs 3 ドロー
6 イツーリサガー Iturrizaga, Eduardo 2661 エキゴマ ベネズエラ 勝ち 5 vs 1 勝ち
7 マスカレンコ Moskalenko, Viktor 2524 エスコーラ スペイン 勝ち 5 vs 1 勝ち

チェスリザルツ・コム上の成績表 より

 アニッシュの記事(以前のニュース)

アニッシュの記事

 これ以前のニュースは左メニューの「 アニッシュの記事 」をご覧ください。右画面、下リンクのクリックでも入れます。

過去の記事  more


FIDEグランプリ・パリ大会 (3)

[2013.09.25]

   logo

FIDEグランプリ・パリ大会 2013年

公式サイトライブクロステーブルChessbaseChessbomb

(ライブは毎晩夜10時から)

 

giriinparis

アニッシュ・ギリ © Official Website

3ラウンド

 アニッシュは白番でトマシェフスキー(ロシア)と対戦しています。そのゲームはドロー。

 このラウンドは、しかし、他のボードで大きな動きがありました。前のラウンドで勝ったフレシネにカルアーナが勝ち。イワンチュックが、ワン・ハオに勝ち。ヒカル・ナカムラが、バクロを強引にねじ伏せました。


FIDEグランプリ・パリ大会 (2)

[2013.09.23]

logo

 

1ラウンド 初戦を落として

rd1

1ラウンド © Official Website

 FIDEグランプリ最終戦、パリ大会が始まりました。

 場所は「シャペル・ド・ラ・ヴィエデュー」という大聖堂内の特設会場です。

 アニッシュが世界トップクラスに挑戦するのが楽しみなのですが、早くもゲルファントに初戦を落としてしまいました。

 堅陣のスラブに行った黒番のアニッシュでしたが、クイーンサイドからの猛攻を受けてしまします。 エクスチェンジ・サクリファイスで受け切ったかに見えましたが、そこからじわじわと迫るゲルファントの正確なプレーに耐え切れまず、1ラウンドから負けとなりました。

 とても残念ですが、大会はまだまだ始まったばかり。アニッシュの楽天性に期待しましょう。挽回のチャンスはこれから10ラウンドもあるのですから。

 アニッシュの追体験をすることで、プロフェッショナル・プレーヤーの気分を味わってみませんか?

[2013.09.24]

2ラウンド 何としても欲しいドローを取った

 いつものようにアニッシュはくじ運が悪く、連続して黒番です。2ラウンドはポノマリオフに対し、堅い定跡のペトロフを使い、うまく互角にしました。黒番ならここはドローを取りに行く方針が正解でしょう。アニッシュが手を繰り返してドローにする意志を示しますが、ポノマリオフは手を変えます。しかし、その後も安全に50手でドローでした。

 ソフィア・ルールというものがあって、ドロー・オファーはアービター(審判)を通してしかできないことになっています。早目のドローはレペティションくらい。ドロー量産をさけるルールですが、それが本当に本当に機能しているのかと疑われるくらい、ここまでドローが多くなっています。

 1ラウンドはゲルファント vs. アニッシュのみ勝敗がつき、他はドロー。この2ラウンドも勝敗がついたのは1局のみ。グリシュックがフレシネに黒番で負けました。これは少しショックですが、このレベルの上位下位の差はわずかです。

 アニッシュは何としても欲しいドローを取ったことで0点でなくなりました。精神的にも落ち着いたことでしょう。次は白番なので、気合いを入れて臨んで欲しいところです。相手は先のグランプリで大活躍だったロシアの若手、トマシェフスキーです。


アニッシュのワールドカップ自戦記 (2)

[2013.09.22]

対リー・チャオ戦も日本語が完成

 

 上の図で白番。ナイトはどちらかのポーンを取ることになりますが、e4 でしょうか、b7 でしょうか?

 「勝負が半テンポの差で決まることに気がついて神経をつかうことにはなったが、その代わりに僕は勝ちを読みきっていた。」とアニッシュは解説しています。勝負は「半テンポの差」で決まりますが、それがいかに大きな大きな差なのかがわかります。確かに、勝ちを読みきっていなければ b7 ポーンは取れないものなのでしょう!

 対サレム戦につづき、対リー・チャオ戦も山田弘平による日本語訳が完成しました。ナイト対ビショップのエンドゲームという意味でも勉強になるゲームです。

 ぜひご覧ください!

アニッシュのワールドカップ自戦記

 これから、スパニッシュ・リーグのゲーム解説も日本語になります!(下記事参照)

アニッシュのスパニッシュ・リーグ自戦記


スパニッシュ・リーグ 2013 (2)

[2013.09.21]

アニッシュ本人のレポートと棋譜解説

優勝記念写真 前右端がアニッシュ ©Official website

 スペインで行われるチェスのチーム戦、その中でもスペイン語でDivision de Honor「栄光の闘技場」と呼ばれるリーグの戦いに、アニッシュ・ギリが昨年と同様に参加しました。早くもアニッシュ本人のレポートと棋譜解説が届いています。

 個人戦とちがい、多くの仲間と(そして恋人と!)いっしょに勝利を目指して生き生きとチェスをするアニッシュがそこにいました。

 直前のFIDEグランプリで3回戦敗退でしたが、本人も言っていたようにチェスの内容からいうと、むしろ上り調子です。切れ味するどい攻撃チェスは、このリーグ戦でも冴え渡り、強豪たちに世界のトップレベルの技を見せつけ、チームを優勝に導きました。

 アニッシュ自身のレポートはしばらく 英語版 ですが、ゲーム解説はできるだけ早く日本語でお届けしたいと思っています。(1局は日本語になりました!)ご期待ください。

<スパニッシュ・リーグの ゲーム解説ページ

©Official website

©Official website


FIDEグランプリ・パリ大会 (1)

[2013.09.20]

FIDEグランプリ・パリ大会 2013年

9月21日~10月5日 2013年

 アニッシュはパリで行われるFIDEグランプリ(世界選手権予選)、そのシリーズ最終回に出場します。

 これまでのアニッシュの成績では、世界選手権挑戦権を決める大会に出るチャンスはありません。しかし、 高校を卒業し、現在チェスだけに打ち込んでいるアニッシュが、世界トップクラスを相手にどのくらい戦えるのか、そこが注目すべきポイントです。 

 もうすぐ始まります。お楽しみに!

 

ビデオ付きライブ(公式サイト)

参加者 Name Country 国籍 Rating
バクロ,エチエンヌ   Bacrot, Etienne FRA フランス      2723
カルアーナ,ファビアーノ   Caruana, Fabiano ITA イタリア      2779
ドミンゲス・ペレス,レイニエ   Domínguez Pérez, Leinier CUB キューバ      2757
フレシネ,ローラン   Fressinet, Laurent FRA フランス      2708
ゲルファント,ボリス   Gelfand, Boris ISR イスラエル      2764
ギリ,アニッシュ   Giri, Anish NED オランダ      2737
グリシュック,アレクサンダー   Grischuk, Alexander RUS ロシア      2785
イワンチュック,ワシリー   Ivanchuk, Vassily UKR ウクライナ      2731
ナカムラ,ヒカル   Nakamura, Hikaru USA 合衆国      2772
ポノマリオフ,ルスラン   Ponomariov, Ruslan UKR ウクライナ      2756
トマシェフスキー,エフゲニー   Tomashevsky, Evgeny RUS ロシア      2703
ワン,ハオ   Wang, Hao CHN 中国      2736

平均レーティング2746、大会カテゴリー20

 


アニッシュの2011年タタ・スティール大会 ゲーム解説

[2013.09.16]

2011年タタ・スティールでのアニッシュ自戦記を再現

 下図の黒番、次の1手は?

lamigiri

game2011_01tata.html

anish

ゲーム分析が棋譜解説の目次です。

 「僕のキングに指が触れた瞬間、僕は白のキングの b4 という抜け道を完全に見落としていることに気づいた。そのときの、全身から血の気が引くような僕の気持ちをご想像いただきたい。」というアニッシュの見落とし 51... Kd7?! が、相手の好手 52.Kb4! を呼び込みました。しかし、その次の1手でアニッシュはドローを確信します。

 これは2年半前、タタ・スティール(通称ヴァイカンゼー)大会でアニッシュの自戦記です。ゲームはラミ 対 アニッシュ。2年前に訳したものですが、古いビューワーを使用していてリンクが切れていたものを再現したものです。訳も一新しました。次は、ギリ 対 スメーツ、これも大変激しい興味深いゲームでした。

 下の図は、黒が34... Qc6 として、Qc6-g2 メイトをねらってきた場面。ここでアニッシュがみずから「美しいアイディア」と表現した白の次の1手、その妙手がおわかりでしょうか?

lamigiri

game2011_01tata.html

 再現してみて分かったのは、これらのゲームの面白さです。そして本物のチェスの面白さです。

 他にカールセンを黒番で撃破した衝撃の一局、世界チャンピオンのアナンドに勝ちそうになった試合も含まれています。珠玉のゲーム解説の数々・・・、ぜひご覧になってみてください。

 アニッシュのゲーム解説の目次は、「 ゲーム分析 」、上のページは ここ です。


スパニッシュ・リーグ 2013 (2)

[2013.09.14]

アニッシュの活躍

2013年 9月8日~14日

スパニッシュ・リーグ2013(スペイン・チェス・チーム選手権)

 

アニッシュの活躍でチームが優勝!

sestao

アニッシュ(右から2番目)のチームが唯一負けたソルベイ(左)との対戦。 © Official Website

アニッシュは左から二人目 © Official Website

 アニッシュ・ギリがセスタオ・ナチュルガス・エネルギアというチームの第2ボードとして、スペイン・チーム選手権に参加しました。アニッシュくらいランキングが高いとレーティングを上げるのは大変です。 しかし、今回は最終的に4.6点あげる活躍で、チームを優勝に導きました。アニッシュの活躍でチームが優勝です!

 たとえば、2ラウンドはアニッシュの勝ちによってぎりぎりチームの勝ちになっていますし、6,7ラウンドのアニッシュの勝ちがなかったら、タイブレークが上にならないので優勝はできませんでした。

 また、勝率も第2ボードでは2位の71.4%でした。それを考え合わせると、 結果からみれば納得いくものだったのではないでしょうか。

アニッシュの成績まとめ

対戦相手 ELO チーム 国籍 手番 得点 チーム得点
1 ナイディッチュ Naiditsch, Arkadij 2710 グロス ドイツ ドロー 4 vs 2 勝ち
2 スベトゥシキン Svetushkin, Dmitry 2614 マジック モルドバ 勝ち 3.5 vs 2.5 勝ち
3 アルマグロ Almagro Llamas, Pablo 2477 アヘドレス スペイン ドロー 5 vs 1 勝ち
4 ネギ Negi, Parimarjan 2662 ソルベイ インド ドロー 2 vs 4 負け
5 ヴァレーホ Vallejo Pons, Francisco 2706 エンラーカ スペイン ドロー 3 vs 3 ドロー
6 イツーリサガー Iturrizaga, Eduardo 2661 エキゴマ ベネズエラ 勝ち 5 vs 1 勝ち
7 マスカレンコ Moskalenko, Viktor 2524 エスコーラ スペイン 勝ち 5 vs 1 勝ち

チェスリザルツ・コム上の成績表より