アニッシュの記事 2011年08月

 スパルカッセン・チェス大会(ドルトムント) アニッシュが棋譜を解説





2011年7月21日~31日
スパルカッセン・チェス大会、ドルトムント
ドルトムントが終了。大会は6人のプレーヤーが白黒2回総当りを行うダブル・ラウンド方式で行われた。初参加のアニッシュは、世界トップレベルの強豪5人と対戦し、好成績を残した。

最終ラウンド
「勝率50%、良い結果だ。変なゲームもあったけど、全体的にまあまあだった。」

最終ラウンドでリームにドローを取り、初出場のドルトムントを勝率50%とし、レイティングも少し上げることができた。以下は、公式サイト(WhyChess)でのインタビューからの抜粋と、概要です。(日本語版では省略した文があることをご了承ください)

最終ラウンドの感想戦
アニッシュ:
「チャンスを逃すことが多かったけど、いいところもありました。だから良くも悪くもない大会になったと思います。全体として僕は結果に満足してます。自分ではもう少しやれるつもりでいましたけど・・・。でもがんばれたと思います。ポノマリオフとの2局目はいいプレーができました。ナカムラには必勝のエンディングで勝つ変化まで見えていながら、まちがった安全策を取ってしまいました。僕が負けたポノマリオフとのゲームは変でした。このレベルではあんなミスは許されません。マイアーとの2局目でも勝勢の場面で Rc6 の手が見えず、だめでした。ミスは多かったですが、それは仕方ないと思っています。」

「もし絶好調なら、世界中のどんな大会でも、どんなプレーヤーとでも戦える自信はあります。僕は今回不調でしたが、他のプレーヤーも好調だった訳ではありませんしね。ナカムラやポノマリオフを見れば、彼らにも弱点があることが分かりますよね。誰でもチェスでミスをします。とにかく、クラムニックのプレパレーション(序盤準備)が一番良かったことは、確かでしょう。僕も自分のプレパレーションに満足しています。」

「僕はあと2年間通学する必要があります。絶対に卒業したいと思っています。その後、勉強を取るかチェスを取るか・・・。でも今のところはチェスを楽しんでいますし、プロになるかどうかで悩まないようにしています。」

9ラウンド
クラムニックにドロー

クラムニックはこのドローで第10回ドルトムント優勝のタイトルを手にしました。アニッシュは白番でカタラン・オープニング定跡を採用し、25手でドローでした。

8ラウンド
アニッシュ対マイアー

ドローでしたが、激しい戦いでした。アニッシュはカタランの黒番で白の攻めをかわし、いい形をつくりましたが、白の薄いキングを攻め切れませんでした。

7ラウンド
今度はアニッシュがルスランを破る

黒番ポノマリオフが採用したクイーンズ・ギャンビットに対して、白は何もできませんでしたが、少しずつ相手に圧力をかけていきました。ドローになりそうなエンディングを見事なテクニックで、アニッシュがわずかな優位を勝ちに結びつけました。
(アニッシュの 自戦記 があります!)


6ラウンド
ナカムラとドロー

レスト・デー(休みの日)の後、アニッシュは黒番でナカムラの攻めをかわし、長いゲームを指し切ってドローを取りました。



5ラウンド
アニッシュ、クラムニックに負ける

クラムニックは、彼が以前2000年のカスパロフ戦で用意した定跡を用い、いとも簡単にアニッシュをしりぞけました。とても残念です。
公式サイトでクラムニックは局後に「やっと使うときがきた」と言っていましたが、同じポジションで昨年 13. Bb5 とマメジャロフに指していました。以下、
良い手なのは 14… Rd8 15. Bg5 Rd5 16. Bc4 Rd7 17. Bb5 Rd5 18. Bxc6 bxc6 19. Rxc6 Bb7 カウンターを入れるチャンス(by ギリ)
戦略的ミスだが、クラムニックによると 17… hxg6 としていても白はキングサイドに攻めの可能性があるという。ギリは以後何もさせてもらえなかった。

4ラウンド

黒番リー・カン・リームのグリュンフェルトに対し、アニッシュはフィアンケット・バリエーションで応じた。しかし、白から突破することはできず、局面はがちがちに固まり、ドローとなった。

3ラウンド
マイアーから勝ちを拾う

6時間20分という長丁場。わずかな有利を頼りに、ドローにならないように粘っていたアニッシュは、突然の大悪手を指したマイアーから勝ちを拾うことができた。

2ラウンド

優勢な局面になったのに、アニッシュは突然くずれてミスを重ね、負けのエンディングにされてしまった。ポノマリオフは局後に「チェスは不思議だ。昨日僕は創造的なチェスを指したのに負けて、今日は不調だったのに相手が自滅するんだからね・・・」と語った。

開会式と1ラウンド

いよいよスパルカッセンの始まり。開会式で、ヨルダー市長はスピーチを行い、その中でこの大会の重要性に触れました。大会長のコルベ氏は、この大会においてプロとアマチュア、特に子どもたちが並行して試合を行う意義を強調しました。

参加したどのプレーヤーも、この大会をシーズンのハイライトに位置づけていました。
ナカムラとアニッシュが引き分けました。

公式サイトより



ドルトムント2011におけるルスラン・ポノマリオフとの対戦
アニッシュによる自戦記

「ドルトムントにおいてルスランと2回目の対戦だ。初回はひどかったので、再戦は僕が借りを返す待ちに待った機会だった(^^)・・・」

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